とんかつなど厚めの豚肉を使う料理を作る時「筋切り」をするようにレシピに書いてあっても、やり方がわからない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、豚肉の筋切りのやり方とその効果について説明します。基本は包丁を使いますが、フォークを使って筋切りすることもできます。両方のやり方をご紹介しますので、参考にして下さい。
また、筋切りした豚肉を使った美味しいとんかつの作り方もご紹介します。お店で食べるようなとんかつを自宅で作ってみて下さい。
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包丁を使った豚肉の筋切りのやり方と効果について
豚肉の筋切りは、基本的には包丁で行うことが多いです。
中には筋切りした状態で売られているものもありますが、そうでない場合には自分でやる必要があるので基本のやり方はおさえておきたいものです。
厚切り肉などを焼いた時に、反り返った経験はありませんか?
それは、お肉を焼いた時にタンパク質が収縮したことにより起こります。
反り返っては焼き上がりの見た目が良くないので、筋切りするのがおすすめです。
また、筋を切るので焼いたお肉が柔らかくなります。
筋切りをするのとしないのでは、仕上がりに大きな差があるので筋切りはしてから調理するのがいいでしょう。
豚肉の筋切りの仕方のご紹介です。
筋切りの基本は、脂身と赤身の境目の筋を包丁で切ります。
細かく切っていく必要はなく、豚肉全体に数カ所間をあけて筋切りをします。
切り込みを入れるときは、包丁の先端を使って2センチ程度の大きさにします。
ポークソテーなどの厚切りのものは片面だけではなく両面に筋切りしておくとより効果的です。
慣れないうちはどこに筋切りをしたらいいのか悩むとは思いますが、脂身と赤身の境目ということを忘れずに何度かやっていくうちに、時間もかからずサッと筋切りできるようになるでしょう。
フォークを使った簡単な豚肉の筋切りのやり方もあります
包丁を使わずに、フォークを使って簡単に豚肉に筋切りをする方法があります。
包丁が苦手な人や、子どもに手伝ってもらう時には危なくないのでいいですね。
フォークを使った筋切りのやり方として、難しいことはなく包丁で行うときと同じ場所に筋切りしていきます。
豚肉を横向きにおいたら、脂身と赤身の境目にフォークを縦に刺します。
フォークを抜くと、縦に点線ができます。
それを豚肉全体に刺していきます。
厚みのある豚肉の場合には必ず裏面も筋切りしましょう。
ついでに赤身部分にも数カ所刺しておくと、やわらかく焼くことができます。
漬け込み用の豚肉であれば包丁ではなくフォークでいっぺんにやってしまうと時短にもなりますし、洗い物が減るのでおすすめです。
筋切りだけではない!豚肉をより柔らかくする方法
筋切りは反り返り防止の他に、豚肉を柔らかくする効果があるとご紹介しましたが、他にも豚肉を柔らかくする方法があります。
- まずは豚肉を叩く方法です。
筋切りをした時に、包丁を使って一緒に行えます。
叩き方は簡単で、包丁の背で全体をまんべんなく叩くだけです。
間違っても刃の方で叩かないように気をつけてくださいね。 - 他には食材に漬け込む方法があります。
家にあるものでおすすめなのが牛乳です。
冷蔵庫で1時間つけておくだけなので、食事のつくり始めにつけておけばつけておく時間も無駄になりません。
使うときはしっかりと牛乳は拭き取りましょう。
また、生姜や玉ねぎのすりおろしは漬け込んでおくとやわらかくなる食材ですし、生姜焼きの材料でもあるのであらかじめ漬け込んでおくとおいしく作ることができますよ。
漬けこまない生姜焼きもありますが、時間があるのなら漬け込んでおくのがいいでしょう。
さらに焼くときは弱火や中火でじっくりと焼くことでぱさつかないので焼き方にも気をつけましょう。
薄切りの豚肉を縮ませないための筋切りのやり方
筋切りをする豚肉といえば厚切りを想像しますが、実は薄切り肉も焼くと縮みます。
薄切りの豚肉でも筋切りをすると効果があるのでやってみましょう。
厚切りの豚肉に包丁で筋切りをするときは、包丁の先でしっかりと切り込みを入れましたが、薄切りの場合はその必要はありません。
筋切りをする場所は同じで、脂身と赤身の境目にします。
薄切りの豚肉の場合は切り込みをいれるというよりも、包丁の先端をツンと刺して切るようなイメージです。
薄切りなので、これでも十分な筋切りになります。
1枚で10箇所程度行いましょう。
焼き上がったお肉が大きいだけでも、おいしそうに見えますし食感も変わるのでチャレンジしてみてくださいね。
筋切りした豚肉を使って、お店で食べるようなおいしいとんかつを作りましょう
とんかつはポイントをおさえると、自分でもお店のようにおいしく作ることができます。
基本的なとんかつの作り方は変わりませんが、いくつかポイントがあるのでご紹介します。
- ポイント1 豚肉を軽く叩いた後に筋切りをする
叩くことでお肉がやわらかくなりますが、たくさん叩かないほうが出来上がりがジューシーになります。
また、形をきれいに仕上げるために筋切りは必須です。 - ポイント2 下味の塩コショウは揚げる直前に
なんとなく前もって豚肉に塩コショウを振っておいたほうが味が染み込んで良さそうな気もしますが、水分を失うのを防ぐために直前に行います。 - ポイント3 小麦粉を豚肉につけるときは茶こしを使って
揚げ物をする時に食材に最初に小麦粉をつけますが、直接つけて軽くはらってはいませんか。
衣をしっかりと密着させるためには茶こしを使うなどして薄くまとわせましょう。 - ポイント4 衣の卵には牛乳をプラス
通常、卵だけを衣に使うことがほとんどですが、牛乳を使うことで卵液のとろみがなくなりサラサラになります。
これが衣の厚みをちょうどよくしてくれます。 - ポイント5 サクサクの衣のためには生パン粉がおすすめ
乾燥パン粉を使用することが多いですが、お店のようなとんかつのためには粗いタイプの生パン粉を使用するといいでしょう。 - ポイント6 1枚ずつ揚げる
いっぺんに揚げるのではなく1枚ずつ揚げましょう。
揚げている間は裏返すなど頻繁に触るのは控えましょう。 - ポイント7 余熱でジューシーに
油の中で完全に豚肉に火を通してしまうのではなく、取り出して余熱で火を通しましょう。